疾患別看護計画:小児の心室中隔欠損症

小児の心室中隔欠損症の看護計画

#1左から右シャントに起因した右心不全症状がある

目標:右心負荷が改善する

O-P

1 循環動態

a 心拍数(頻脈の有無)、心雑音の有無、心拍の性状

b 血圧

c 末梢冷感、チアノーゼの有無、浮腫の有無

d 水分バランス、尿量、体重の増減

2 呼吸状態

a 呼吸音の性状

b 喘鳴、咳嗽の有無

c 浅表、速迫呼吸の有無

3 肝腫大の有無

4 活気、機嫌

5 哺乳力、哺乳量

6 検査データ:CBC、電解質、心エコー、胸部X線

T-P

1 水分管理を行う:8時間ごとの水分出納のチェック、尿量・体重測定を行う

2 安静を保持する:おしゃぶりの使用、ポジショニング、体位の工夫

3 医師に指示された薬剤を確実に与薬する

4 体温管理を行う:至適環境温度を保つ

#2左から右シャントに続発する肺血流量増加、気道分泌物の増加に起因した呼吸器感染の可能性がある

目標:呼吸器感染症を予防する

O-P

1 呼吸数、呼吸音

2 努力呼吸、肩呼吸、鼻翼呼吸、陥没呼吸の有無、程度

3 咳、喘鳴、肺湿性ラ音の有無、喀痰、分泌物の量、性状

4 バイタルサイン:特に発熱の有無

5 検査データ:胸部X線、血液ガス分析

T-P

1 感染性疾患の患児と接しないように配慮する

2 分泌物のちょりゅによる無気肺を予防する為体位ドレナージ、肺理学療法、吸引を行う

3 呼吸状態の悪化はうっ血性心不全の徴候でもあるので注意する

#3肺高血圧症が改善しないことに起因した呼吸不全の可能性がある

目標:肺うっ血を軽減させ、肺水腫、肺炎などの合併症を予防する

O-P

1 呼吸数、呼吸音、胸郭運動、顔色、チアノーゼ

2 検査データ:血液ガス分析、胸部レントゲン

T-P

1 肺換気面積の拡大を図る

a 喀痰喀出を図る:吸入、体位ドレナージ、吸引、肺理学療法

2 ドレーン管理:排液量、性状のチェック、ミルキング、屈曲、閉塞に注意

3 痛みの緩和を図る

a 体位を工夫する:体位変換

b 医師に指示された鎮痛剤を確実に与薬する

4 身体の保清をする:全身、口鼻腔内

#4刺激伝導障害に起因した不整脈出現の可能性がある

目標:AVブロックによるアダムスストークス発作を予防する

O-P

1 心電図モニター

2 バイタルサイン

3 末梢循環

4 浮腫の有無

T-P

1 徐脈時の対応を行う

a 脈拍の測定:末梢と心拍

b 体動による脈拍数の変化

c 指示の薬物与薬

d 薬効、副作用に注意

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