疾患別看護計画:全身性強皮症

全身性強皮症の看護計画

#薬物療法による副作用出現の可能性がある

関連因子
藥物療法

患者目標
副作用 合併症の症状発現を管理し、最小限に抑えることができる

O-P
1. バイタルサイン
2. 検査データ (肝機能・腎機能・白血球・赤血球ヘモグロビン・CRP等)
3. 消火器症状 (悪心・嘔吐)の有無
4. 呼吸器症状の有無
5. 精神症状の有無
6. 骨粗鬆症の有無
7. 満月様顔貌・体重増加の有無
8. 感染兆候
9. 薬の服用状況
10. 薬の効果
11.食事摂取量
12.排泄状況
13.睡眠状況
14. 表情・言動
T-P
1. 医師の指示による薬剤を確実に投与する
2. 必要時、医師の指示による酸素吸入を正確に行う
3. 精神状態が不安定な時は、 危険行動に注意する
E-P
1. 確実な服薬、 規則正しい生活の必要性について指導する
2.起こる症状や早期発見やその対処の必要性について説明する 3. 感染予防対策 (マスク着用うがい・手洗い・人込みを避ける等) を指導する
4. バランスのとれた食事の必要性を説明する
5. 適切な休息のとり方を指導する

#疼痛やしびれをきたし安楽を保持できない可能性がある

関連因子
レイノー現象

患者目標
症状が緩和され、安楽が保持できる

O-P
1. 皮膚の色調
2. しびれ・冷感 痛みの部位と程度
3レイノー現象の持続時間と頻度
4. レイノー現象の誘因
T-P
1. 室温を20℃以上に一定に保つ
2. 検査や処置のため移動する場合は、 保温のための衣類を身に着け掛物で保護する
3. 手足の循環をよくするマッサージをする
4. 手足の清潔を保つ
5. 手足を保温する
6. 必要時、医師の指示のもと血行改善薬を投与する
E-P
1. 寒冷刺激を極力避ける、 防寒着の着用の習慣化を説明する
2. レイノー現象出現時の対応 手袋装着やカイロの使用等) を指導する
3. 禁煙の必要性を指導する
4. レイノー現象の誘発要因を記録し、自己管理できるように指導する

#疼痛やしびれをきたし十分な休息・睡眠がとれない可能性がある

関連因子
レイノー現象

患者目標
十分な休息睡眠がとれる

O-P
1.症状出現の有無と程度
2. 睡眠状況
3.日常生活動作・活動量
4. 表情言動
T-P
1.患者が安静に入眠できるような環境を整える
2. 医師の指示に基づき鎮痛剤・湿布等を使用する
3. 睡眠薬の使用について医師と相談し、 指示に基づき投与する
4. 安楽な体位や姿勢を工夫する
E-P
1. 生活パターンを規則正しく整えるように指導する

#ボディイメージが混乱する可能性がある

関連因子
皮膚症状

患者目標
皮膚の変化した状態を患者が受け入れ肯定的な言動がみられる

O-P
1.皮膚病変の部位
2. 皮膚病変の種類(紅斑浮腫瘍・色調・冷感等)
3.レイノー現象出現時の状況
4. 疾患の受け止め方
5. 皮膚症状に対する患者の訴え
6. 表情・言動
T-P
1. 患者の話しに耳を傾ける
2. 皮膚症状の適切な処置を行う 消毒 軟膏塗布等>
3. 刺激の少ない石鹸・シャンプー・化粧品を使用する
4. 皮膚の清潔を保つ
5. 皮膚のマッサージを行い、血液循環をよくする
E-P
1. 治療により症状は改善することを説明する

#日常生活動作に介助が必要である

関連因子
皮膚症状
関節症状

患者目標
必要な介助が受けられる

O-P
1.皮膚の状態(委縮・浮腫・硬化等
2.関節症状の有無と程度
3. 疼痛痺れ・こわばりの有無と程度
4. 日常生活動作の状況
T-P
1. 必要な日常生活動作を介助する
2.身体状況に合わせたトイレや浴室を使用する
3.更衣を容易にする工夫(ファスナー・マジックテープ等)をする
4.必要補助具や自助具を使用する
5. 関節拘縮に対して適度な手足の屈伸運動を行う
6末梢から中心部に向けてマッサージを行う
E-P
1. 介助を必要とする時は、遠慮なくナースコールするよう説明する

#胸やけや食欲低下をきたす可能性がある

関連因子
嚥下障害

患者目標
嚥下障害の対処方法を理解し、適切な食事摂取量が維持できる

O-P
1. 嚥下障害の程度
2.胸やけ
3. 舌の動き
4. 口腔内の乾燥の状態
5. 食欲
6食事摂取
7. 体重の増減
T-P
1. 消化がよく飲み込みやすい食事内容を栄養士と検討する
2. 1回の食事量を減らし、 摂取回数を増やす
3. 食後2時間は座位をとる
4. 体位を工夫する 時はセミファウラー位
E-P
1. ゆっくりとよく噛んで摂取するよう説明する
2. 刺激物を避けるよう説明する
3. 就寝時は飲食物をとらないように指導する

#体動困難感をきたす可能性がある

呼吸障害

患者目標
呼吸法を習得し呼吸障害に配慮しながら必要な活動ができる

O-P
1.呼吸困難の程度
2. チアノーゼの有無
3.咳嗽の程度
4.喀痰の量・性状
5. 発熱の有無
6.呼吸状態・呼吸音の聴取
7. 検査データ 血液ガス・胸白血球・CRP)
T-P
1. 呼吸困難を軽減する体位をとる <セミファウラー位)
2.安静を保持する
3. 必要、医師の指示による酸素吸入を正確に行う
4. 必要 医師の指示による去剤・ 咳剤を投与する
5. 発熱時冷法、または医師の指示による解熱剤を投与する
6痰の出が困難な場合は、 ・タッピング・体位ドレナージを行う
7. 発汗時は保清し、着替えて保温する
8. 含嗽や口腔ケアを定期的に行う!
E-P
1.呼吸困難時は、ゆっくりと腹式呼吸するよう指導する
2. 咳・痰を効果的に出す方法を指導する
3. 外出時にはマスクを着用するよう指導する

#適切で安全な治療が継続されない可能性がある

関連因子
疾患や治療の知識不足

患者目標
疾患や治療について適切に理解し、確実な治療を継続することができる

O-P
1. 病状・進行の程度
2. 治療内容と効果
3. 服薬の状況 (中断・調節の有無)
4. 患者及び家族の疾患や治療に対する受け止めや理解度
5. 患者及び家族の性格や社会的背景 (フリー入力)
T-P
1. 医師の指示のもと、 正確に薬剤を投与する
2.症状に応じて、適切な対処療法を行う
E-P
1. 過剰な不安を抱いている場合や知識不足の場合は、その内容を明らかにし繰り返し丁寧に説明する
2. 確実に服薬するように指導する

#今後の予後や経過に対して不安となる可能性がある

関連因子
不安

目標
医療者に相談することで不安が軽減し、心身ともに安定する

O-P
1.疾患や治療に対する受け止めと理解度
2. 日常生活動作の状況
3. 性格傾向
4. 意欲が低下していないか
5.表情・言動
6.食事摂取状況
7. 睡眠状況
8. 治療の効果
T-P
1.心配事や不安を表出しやすい環境をつくる
2.患者の訴えを傾聴し、対処方法を検討する
3.病状や治療についてわからないことがあれば、患者が理解できるように説明する
4.気分転換がれるよう散歩や外出を試みる
5.必要時、医師の指示のもと薬物を投与する
6必要時、患者会やピアカウンセリング等を紹介する
E-P
1. 患者・家族に不安な点や困っていること等について、医療者に相談するよう説明する

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