急性腎不全の看護計画
#1急性腎機能低下、乏尿により肺水腫や心不全を引き起こす恐れがある
目標:適切な治療が受けられ腎機能が改善する
O-P
1 肺うっ血の有無
a 呼吸音
b 咳嗽、喀痰
c 呼吸困難感
d 胸部レントゲン所見
2 尿量、尿比重、水分バランス、検査データ
3 検査データ
a BUN、クレアチニン、CCr
b 電解質:血性K、血性Na、血性Cl
c 総蛋白、アルブミン
d 血液ガス
e ECG
4 バイタルサイン:血圧の上昇の有無
5 体重の増加と浮腫の有無
6 抹消循環状態
T-P
1 輸液管理
2 安楽な体位の工夫(ファーラー位、起坐位)
3 安静と保温の援助
a 食事、排泄介助
b 面会制限
c 温罨法の使用
4 体重測定の介助
5 飲水制限:医師の指示範囲の飲水制限
E-P
1 安静の必要性を説明する
2 飲水制限について説明する(1日の飲水量)
3 医師のムンテラ内容の理解度を把握し、不十分な点は補足する
4 処置前に必ず説明し、協力が得られるようにする
#2高尿素窒素血症に関連して意識レベルが変動する
目標:尿素窒素が正常化されて意識レベルが改善する
O-P
1 意識レベル:不穏、嗜眠、昏睡、振戦、痙攣
2 瞳孔径、対光反射
3 検査データ:BUN、クレアチニン
4 尿量、尿の性状
T-P
1 ベッド周囲の危険の防止をはかり転落や打撲を避ける
2 輸液の管理:ラインなども自己抜去しないように固定を工夫する
3 面会時家族への援助
E-P
1 医師より症状についてムンテラを行い、医療チームのムンテラ内容を統一する
#3高カリウム血症をきたしたことに関連して不整脈を誘発する原因となる
目標:電解質が正常に維持される
O-P
1 検査データ
a 血清カリウム値の推移とモニタ上のSTの変化
b STの変化
c 血清カリウム値の上昇に伴ってT波の増高~テント状T波
d ST低下、QRS延長
e 血清カリウム値上昇はVT、VFを誘発する
T-P
1 GI療法の管理:インスリン使用により血糖の管理
2 陽イオン交換樹脂の投与:経口、注腸
3 緊急薬品の準備
#4種々の治療に対しても急性腎不全が改善せず、透析療法を行うことに関連した不安がある
目標:循環動態に変化なく透析を受けて不安が軽減する
O-P
1 徐水量とバイタルサインの変化:血圧の低下、脈拍上昇、CVPの変化
2 不均衡症候群の出現の有無、頭痛、吐き気、嘔吐、精神症状
3 検査データ:透析前のBUN、クレアチニン、透析後のBUN、クレアチニンなど
T-P
1 ブラッドアクセス確保の介助、大腿部を使用する場合は剃毛と固定に注意する
2 透析後の患者のニードを把握する(不安、苦痛など)
E-P
1 透析についての医師からのムンテラ内容の理解度を把握し不十分な点を補足する
2 ブラッドアクセスについての注意点を説明する