疾患別看護計画:糖尿病合併症

糖尿病合併症の看護計画

 #1糖尿病に関連する神経症状があり憎悪しやすい

目標:神経症状の病態が正しく理解でき、自己管理法が分かる
O-P
1 末梢神経障害
a しびれの部位、程度
b 疼痛の部位、程度
c 知覚異常、知覚低下の部位、程度
2 自律神経障害
a 起立性低血圧の程度
b 無力性膀胱の程度
c インポテンツの程度
d 下痢、便秘の程度
3 脳神経障害
a 眼球運動障害の有無:複視、斜視
4 血糖値
T-P
1 神経障害の程度を正確に把握し、医師と相談後安静度の決定を行う
2 症状が強く安静保持が必要な場合はADLの援助をする
3 ビタミン剤、プロスタンデイン製剤による結果を観察する
E-P
1 起立性低血圧の予防の為急激な動作は避けるよう指導する
2 自律性神経障害のパンフレット参照

#2糖尿病性網膜症による視力低下があり糖尿病の自己管理が出来ない

目標:血糖測定、自己注射の自己管理が出来、日常生活に支障がない
O-P
1 網膜症の種類、程度:網膜出血、増殖性網膜炎、微小動脈瘤など
2 眼症状の程度:視力、不快感、充血、眼痛
3 患者の理解度
4 家族の協力状態
5 患者の精神状態、受け止め方
6 血糖値、HbA1、HbA1c
7 眼底、眼圧所見
8 緑内障、白内障、虹彩毛様体炎、硝子体出血の合併の有無
T-P
1 網膜症の程度を正確に把握し、医師と相談後安静度を決定する
2 症状が強く安静が必要な場合はADLの援助をする
3 精神的不安となりやすいため、患者の訴えを良く聴き常に希望を持たせるように働きかけ明るくふるまう
4 患者のペースに合わせた教育を行い強制しない
5 家族への指導を重視する
6 冊子は看護師又は医師が読みながら繰り返し聞かせる
7 指導パンフレットは活字を大きくする
E-P
1 拡大鏡、眼鏡を使用するよう指導する
2 運動療法は距離を決め安全な場所を選ぶように指導する
3 視力低下が著しい場合は家族とともに散歩するように指導する
4 常に当分の形態を忘れないように指導する

#3腎障害があり腎不全になりやすい

目標:食事療法を正しく理解し、水分管理など自己管理法が分かる
O-P
1 倦怠感、食欲低下、浮腫、体重、バイタルサイン
2 病量、性状:たんぱく、糖
3 検査データのチェック:1日の尿たんぱく、1日の尿中クレアチニン
4 血糖値、HbA1、HbA1c
T-P
1 腎症の程度を正確に把握し、医師と相談後に安静度の決定を行う
2 症状に応じ運動制限を行うためその必要性を理解させる
3 浮腫のある場合、患者の楽な体位で浮腫の部位を挙上する
4 利尿剤使用時は脱水に注意する
5 腎不全併発時は腎不全の看護を併用する
6 体重測定を1週間に1回行い増減に注意する
E-P
1 食事指導を行う
a 治療食の必要性
b 腎機能低下に応じて、従来の食事療法に蛋白、塩分、水分、カリウムなどの制限の必要性
2 畜尿の必要性を説明する
3 安静度の説明をする
4 服薬指導する

#4血管障害があり梗塞、壊疽を起こしやすい

目標:糖尿合併症が正しく理解でき自己管理法が分かる
O-P
1 バイタルサイン
2 倦怠感、動悸、胸痛
3 末梢の皮膚状態:四肢のしびれ、冷感、疼痛、跛行の有無
4 検査データ:血糖値、脂質、HbA1、HbA1c
5 CT所見、心電図、血管造影
T-P
1 血管障害の程度を正確に把握し、医師と相談して安静度の決定を行う
2 症状が強く安静保持が必要な場合はADL援助をする
3 抗血小板剤使用中患者は出血傾向に注意する
E-P
1 安静度の説明をする
2 コレステロールが高い食品は避けるよう食事指導をする
3 糖尿病症状、体重の変化に注意するよう指導する
4 自律神経障害のパンフレットより足の手入れ法の指導を行う

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