疾患別看護計画:熱傷

熱傷の看護計画

#皮膚の機能が障害される可能性がある

関連因子
皮膚統合性障害

患者目標
皮膚保護や新たな損傷の予防方法を理解・実践でき創治癒が進む

O-P
1. 創の状態(上皮下の程度)
2.皮膚の色調
3. 滲出液を認める部位・性状・量・感染兆候の有無
4. ガーゼ・包帯等のずれや圧迫痛の有無
T-P
1.損傷皮膚の摩擦を生じやすい部位を保護する
2. 創部の機械的刺激を避け、血圧測定は健常部位で行う
3.患者が日常生活を送るうえで、ガーゼや包帯等のずれが生じないように固定方法を工夫する
4. 医師の指示のもと、処置を行う
5. 滲出液をを吸収しつつも、創面は乾燥しないようなドレッシング材を選択 ・ 使用する
E-P
1. ガーゼや包帯等のずれやきつさが生じた時は、看護師に伝えてほしいことを説明する
2. 痂疲は無理に剥がさないように説明する

#強い痛みを生じるる可能性がある

関連因子
皮膚統合性障害
治療

患者目標
痛みが軽減する

O-P
1. 疼痛の出現状況・程度
2. 疼痛部位
3.痛みの性質
4. 痛みを患者がどのように対処しているか
5. 表情・言動
6. 薬の効果
T-P
1. 医師の指示のもと、鎮痛剤の投与を検討する
2.患者の痛みの増悪因子を探り、取り除くための援助を行う
3. 痛みの訴えを傾聴し、 共感的態度で接する
4. 痛みが生じる前に、あらかじめどのような種類の痛みが生じるか情報提供しておく
5. 温罨法・冷罨法 タッチング・リラクセーション技法等、患者に合わせて実施する
6. 痛みが生じている時は、患者のそばに寄り添う
7. 患者の忍耐をほめ、 頑張っていることを理解し励ます
E-P
1. 痛みを我慢せず、表現するよう説明する
2. どのような時に痛みが増強したり緩和するかを自分で観察・理解できるように指導する
3. 鎮痛剤の効果や副作用、 効果時間等について説明し、患者自身でも観察できるように指導する

#体液が不足する可能性がある

関連因子
体液漏出
調節機能の悪化

患者目標
適切な輸液投与が行われ循環血液量減少性ショックに陥らない

O-P
1. 創部と滲出液の状態 (量程度)
2. ショック兆候の有無(血圧低下・ 脈圧狭小・頻脈・末梢冷感・ 顔面蒼白等
3. 尿の量・性状・濃度・比重
4. 水分出納バランス
5. 皮膚粘膜の状態
6. 感染兆候
7. 体温の推移
T-P
1. 医師の指示のもと、 輸液を適切に投与する
2. 可能であれば、水分摂摂取を促す
E-P
1. ショック症状について説明し、異常があれば速やかに医療者に伝えるよう説明する
2.水分摂取の必要性を指導する

#ボディイメージが混乱する可能性がある

関連因子
瘢痕形成
関節拘縮

患者目標
自分自身の傷の状況を適切に理解し、身体の変化を受け入れることができる

O-P
1.疾患治療経過に対する理解度
2. 患者・家族の心理的側面
3. 身体外観 傷や痕〉の受け入れ状況
4. 社会的関わりの変化の有無と程度
5. 表情・言動
T-P
1. 身体の外観に対する訴えを傾聴し、 共感的態度で接する
2. 今後の見通しを話し合う
3. 自分自身の長所や強み、これまでの成功例等を振り返る機会を設け、強みを生かした生き方・考え方・行動を一緒に考える
4. 自分自身を尊重する感覚がもてるよう、 毎日身なりを整えるよう促す
5. 患者会や美容外来等を紹介する
E-P
1. 瘢痕色素沈着・痛み等についての長期的な回復の展望を患者及び家族にわかりやすく説明する
2. スキンケアの方法とともに、服装の工夫や外出時の注意点について指導する

#治療・予後に対する不安の可能性がある

関連因子
不安

患者目標
患者・家族の疾患に関する不安が軽減され心身ともに安定する

O-P
1. 疾患・治療の理解度
2. 患者の心理的状態
3.睡眠状況(睡眠時間・中途覚醒の有無・熱眠感の有無・睡眠パターン等)
4. 日中の活動状況
5. 表情・言動
T-P
1. ゆっくり話を聞く時間を設ける
2.患者の訴えを傾聴し、共感的態度で接する
3. 安の内容を明らかにし、 不安につながる因子の調整や除去に努める
4. 状況や物事を誤って捉えている場合は、 正確な情報を提供し修正する
E-P
1. 不安を軽減するための方法を提案する
2. 不安があるときは、医療者に表出するよう説明する

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