疾患別看護計画:小児のマイコプラズマ肺炎

小児のマイコプラズマ肺炎の看護計画

#1ガス交換の減少に関連する呼吸困難の可能性がある

目標:安楽に呼吸ができる

O-P

1 バイタルサイン

2 咳嗽の状態:咳嗽のタイプや程度、咳嗽発作の時間帯、単発か持続的か

3 発熱の有無

4 全身倦怠感の状態:頭痛、吐気、活気、機嫌、顔色、食欲、睡眠状態

5 呼吸音の減弱、ラ音、喘鳴、呼吸数、酸素飽和度

6 鼻閉、鼻汁、咽頭痛、悪寒

7 腹痛、下痢、嘔吐の有無

T-P

1 状態が安定するまでは咳嗽、発熱、全身倦怠感、全身の変化、合併症の有無の観察を頻回に行い継続的な評価とする

2 経皮的動脈血酸素飽和度は適宜モニタリングする

3 呼吸困難の緩和を図る。気道確保及び呼吸しやすい体位をとる:肩枕をし気道をまっすぐにし、胸郭が広がるようにする。上体をセミファーラー位とする。喀痰分泌物の喀出を促す:自力で体位変換が困難な患児に対しては2時間ごとに体位変換を行う。高湿度を保つ。指示により薬液注入、喀痰吸引を行う。指示により酸素吸入を行う:年齢に応じた方法で行う。指示された酸素濃度を保つ。目的と効果について、年齢に応じて理解できる言葉を用いて説明する。腹部膨満を緩和する:腹部マッサージ、肛門刺激、ガス抜きを行う

4 ベッド上安静を保持する。日常生活の援助をする。静かにベッド上で遊ばせる。静かな環境をつくる。看護処置は計画性を持って、手早く恐怖感を与えない様に行う。精神的安静の為に家族の付き添いを許可する

EーP(教育)

1 患児と家族に対して、酸素吸入や薬液吸入の目的や効果について説明し確実に行えるように協力を得る

2 家族に咳嗽反射による嘔吐があった場合の対処方法について指導する

3 患児や家族に対して経口摂取の方法を指導する

#2緊急入院したことや患児の苦痛症状に関連する家族の気持ちの動揺や不安がある

目標:家族と患者が心身ともに穏やかに過ごせる

O-P

1 呼吸状態

2 バイタルサイン

3 食欲、経口摂取量、体重変化

4 患児家族の訴え

5 患児の行動、活気、機嫌

6 睡眠状態

T-P

1 検査処置は短時間で手際よく行い、患児に負担を掛けないように努める

2 全ての処置について、患児や家族に開始前か適宜、発達に見合った言葉で説明し協力が得られるようにする

EーP(教育)

1 入院、治療、安静の必要性を分かりやすく説明し協力を得る

2 家族にはできるだけ付き添ってもらう

#3細菌やウイルスの感染経路に感染する合併症として膿胸、中耳炎、髄膜炎を併発する可能性がある

目標:膿胸、中耳炎、髄膜炎の徴候を示さない

O-P

1 症状。膿胸:発熱の持続、喀痰の性状の変化。中耳炎:耳痛、難聴、耳漏。髄膜炎:骨髄刺激症状

T-P

1 点滴管理を行う

2 喀痰、分泌物の喀出を促す

EーP(教育)

1 異常な症状について説明し、発生時はすぐ報告するよう説明する

#4感染による高体温状態にある

目標:患児が平熱を維持できる

O-P

1 熱型

2 皮膚粘膜の状態

3 検査データ:胸部レントゲン、培養(血液、咽頭、喀痰)

T-P

1 解熱の援助を行う:衣類寝具の調整、冷罨法、医師の指示にて解熱剤を使用する

2 水分補給を行う

3 身体を清潔にする

EーP(教育)

1 患児家族に安静、経口摂取、身体の清潔保持の必要性について説明する

2 家族に感染の危険性、感染予防の必要性、予防方法について分かりやすく説明する

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