小児の熱傷の看護計画
#1皮膚組織のバリア機能喪失と低栄養による感染防御機能低下に関連して、細菌感染から敗血症を起こす可能性がある
目標:患児が感染のリスクにあることを理解し感染予防のケアに参加できる
O-P
1 バイタルサイン
2 患児の様子
3 創部の観察:発赤、ガーゼの臭気、排液の量と性状
4 カテーテル類挿入部の状態:発赤、腫脹、疼痛
5 検査データ:白血球、CRP、総蛋白、アルブミン、培養検査
T-P
1 抗生物質の投与
2 処置前後での手洗いの徹底、手袋・ビニールエプロンの着衣、ガーゼ交換が無菌操作で行う
3 包帯固定が外れないように固定を十分に行う
EーP(教育)
1 感染しやすい状態にあり、面会制限と手洗いの徹底、十分な栄養摂取が必要であることを説明する
2 感染の徴候について説明する
#2小児の為毎日行われる処置の痛みに対する強い不安、恐怖心がある
目標:ガーゼ交換の必要性を理解し、処置に協力できる
O-P
1 処置の受け入れ状態
2 処置時の疼痛の程度
3 日中の遊びや睡眠などの活動の状況
4 鎮静剤使用時は呼吸状態、舌根沈下、吐き気、嘔吐の有無
T-P
1 処置の必要性を良く説明し、患者の理解に努める
2 処置介助:清潔操作で敏速、短時間で実施する
3 疼痛増強時は医師の指示のより鎮痛剤を与薬する
4 安楽な体位を保持する
5 鎮静剤使用時は絶飲食に注意する
6 創部安静を保ちつつ、患児の欲求する親とのスキンシップが行えるよう援助する
EーP(教育)
1 家族にも処置の必要性を説明し協力してもらう
2 処置前の絶飲食の説明を行う
3 日中の言動、表情に異常があれば看護師に連絡するよう説明する
4 発達に応じた内容・方法で処置の必要性について説明する
#3小児の為植皮後の安静保持が困難である
目標:植皮後の安静が長時間保てる
O-P
1 植皮、採皮部の状態
2 安静が保持されているかどうか
3 精神状態
4 移植部位の分泌物の性状、量
5 掻破予防を行う:ミトンなどの装着
T-P
1 枕、バスタオル、離被架、砂嚢による創の安静と安楽な体位を工夫する
2 主治医より安静度の説明を細かく聴き、できるところは制限を介助する
3 コミュニケーションをとり、おもちゃなどにより気分転換を図る
EーP(教育)
1 家族と共に創部の安静の必要性を説明する
#4植皮片は収縮、硬化、色素沈着を起こす可能性がある
目標:指示された期間、収縮、硬化、色素沈着を予防する為の処置が実施できる
O-P
1 植皮片の収縮、硬化、しわ、乾燥の有無と程度
2 関節屈曲面の植皮、拘縮の有無
T-P
1 医師の指示により軟膏塗布を行う
2 創部の安静を保つ
EーP(教育)
1 植皮部、創縁のテープ固定方法を説明する
2 サポーター、圧迫帯を用いての創の安静、圧迫固定、遮光の必要性、実施期間について説明する