症状別看護計画:鬱状態

鬱状態の看護計画

#1抑うつ気分が増強する

目標:抑うつ気分が改善する
O-P
1 抑うつ気分の程度
2 患者の態度、表情、会話、服装
3 気分の日内変動
T-P
1 出来る限りの休息生活に入れるようにする
2 励ましの言葉を掛けない
3 服薬を確実に行う
4 治療終了まで人生に関わる大問題についてその決定を全て延期させる
5 毎日の定期的なかかわりを怠らないようにする
E-P
1 以下の内容を伝え、疾患に対する理解を促す
a 医師によるインフォームドコンセント
b 病気は治療によって必ず治癒すること
c 今の状態は病気による苦しみであること
d 完全に良くなるには2~3カ月といった単位の時間が必要であること

#2臥床傾向となり、身辺の清潔が保ちにくい

目標:清潔を保つことができる
O-P
1 身辺の整理状況
2 更衣、入浴、洗面、歯磨き、整髪の状況
3 循環障害の有無
4 皮膚の変化(湿疹、水疱など)
T-P
1 身辺の整理、保清の介助をする
2 無理に離床を促さず、体位変換をし良肢位を保持する
E-P
1 毎日の洗面介助、入浴誘導時はきれいになったことを評価し関係を損なわないよう次に継続することを約束しながら進める
2 気が向いたら体を動かしてみるように説明

#3食欲が低下し食事量が減少する(栄養失調状態になる恐れ)

目標:適切な栄養補給が維持できる
O-P
1 食事摂取量
a 間食の有無
b 食事をとらない理由
2 全身状態、顔色、皮膚色、脱水の有無、体重
3 検査データ
T-P
1 患者の負担にならない程度に付き添い介助する
2 患者の嗜好に合わせ食べやすい場所に配慮する
3 決して無理強いしない
4 かたくなに拒食をする場合、主治医に報告して経管栄養や点滴などを考慮する
5 好みの食事内容など必要に応じて家族の協力を得る
E-P
1 食事の必要性を説明する
2 患者家族に説明し協力を得る

#4希死念慮・自殺企図がある

目標:精神的な変化が早期に発見でき、自殺を未然に防止できる
O-P
入院直後は患者の言動、服装などすべての情報から、希死念慮・自殺企図の有無を確認する
T-P
1 平成の患者の訴え、行動、服装を良く把握しておく
2 患者と良い関係を築き、患者自ら悩みを訴えられる環境をつくる
3 些細な言動に注意する
4 常に看護者の視野に入れておくようにする
5 危険物の取扱について注意する
6 自殺のサインを見逃さない
E-P
1 入院時自殺しないことを約束する
2 家族と治療に対する協力体制を組む
a 入院時外泊時家族に持ち帰る内服薬の説明をする(睡眠若等の大量服薬を防止するため)
b 外泊時:不審な行動があれば早く起因するよう説明する。自殺企図を起こした場合、電話で支給病棟に連絡するように説明する。患者を一人にさせないよう説明する

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