症状別看護計画:新生児仮死

新生児仮死の看護計画

#1出生時の低酸素血症に起因した呼吸不全の可能性がある

目標:適切で迅速な蘇生が行われることにより、呼吸状態が安定する

O-P

1 バイタルサイン

2 呼吸状態:無呼吸発作、陥没呼吸、鼻翼呼吸、多呼吸、しんぎん、チアノーゼ

3 気管、口鼻腔からの分泌物の量と性状

4 血液ガス値

5 胸部X線検査

6 経皮的酸素飽和度

T-P

1 アルゴリズムに基づいた蘇生の介助とアセスメントを行う

2 必要時、口鼻腔吸引、気管内吸引の実施

3  PAO2を60~80mmgHg 前後に保つ

4 適切な呼吸管理を行う:保育器酸素投与や人工呼吸器装着

5 人工肺サーファクタント希釈液による気管内洗浄、および肺サーファクタント補充の介助

#2低酸素血症に起因した循環不全の可能性がある

目標:適切で迅速な処置が行われることにより、循環状態が安定する

O-P

1 バイタルサイン

2 心エコー

3 胸部X線検査

4 循環状態:血圧、心拍数とリズム、心雑音、四肢冷感、浮腫の程度及び部位、尿量、水分出納

T-P

1 モニターを装着する

2 医師の指示で確実な輸液管理を行う,カテコラミン、血管拡張薬使用後の血圧の変動に注意する,収縮期血圧を45、拡張期血圧を30mmHg以上に保つ,利尿剤使用後の血圧の変動に注意する

3 安静を保持する,体重測定、体位変換、吸引は医師に相談して行う,ミニマルハンドリング:必要最小限のケアに抑える,安静が取れるように処置やケアを調整する

#3出生時の仮死に起因した低酸素性虚血性脳症の可能性がある

目標:出来るだけ安静を保つことで、脳浮腫や頭蓋内出血などの症状を予防できる

O-P

1 頭蓋内圧亢進症状:痙攣の有無、大泉門の膨隆の有無、瞳孔の状態、四肢の異常運動、筋緊張

2 意識レベル

3 体温:高体温や低体温に陥りやすい

4 検査結果:腹部エコー、EEG、MRI

T-P

1 血圧を変動させないように安静の保持に努める

2 薬剤を確実に投与する,脳血流は血圧依存症になっているので収縮期血圧60、平均血圧40以上を維持できるように塩酸ドパミン、ドブタミン塩酸塩の投与を行う,フェノバルビタール、ジアゼバムなどの抗痙攣薬を投与する

3 医師に指示された体温を維持する(高体温にならないように調整する)

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